
ヘルプデスクの友人が「底辺だから仕事辞めたい」って言ってたけど、そんなにヤバいのかな?



ヘルプデスクが将来に不安を抱くパターンはよくある話よ。ヘルプデスクならではの苦悩が意外とあるからね…。
IT職種のひとつである「ヘルプデスク」ですが、配属後にキツい・しんどいと感じている方が少なくありません。
ヘルプデスクが底辺と言われてしまう理由と、将来性について検証していきます。
✔ ヘルプデスクに配属されて後悔しないか心配
✔ このままヘルプデスクとして働き続けていいのか分からない
✔ ヘルプデスクからのキャリアチェンジは可能なのか?
ヘルプデスクとは?


ヘルプデスクの仕事内容
ヘルプデスクは企業のITサポートの最前線に立ち、ユーザーからの問い合わせや問題解決を行います。
IT製品の使用方法をはじめ、トラブルやクレームの処理など、多くの問い合わせに迅速かつ適切に対応しなければなりません。
具体的には以下のような業務を中心としています。
■ITサービス・製品を使用する企業や個人からの問い合わせ対応
■製品トラブル・クレーム対応
■社内IT機器のメンテナンス、アップデート、インストール
■解決できないトラブルをベンダーへ引き渡し
■トラブル事例のレポート集約 など



ヘルプデスクは対応マニュアルがあったりして、ハードル低そうなイメージだけど…



確かにITエンジニアへの入口としてはチャレンジしやすい仕事ね。
ヘルプデスクの種類
事業規模によっては、自社社員からの問い合わせに対応する社内ヘルプデスクと、カスタマーからの問い合わせに特化した社外ヘルプデスクに分けられることもあります。
社内ヘルプデスク | 社外ヘルプデスク |
・会社支給のスマホの調子が悪い ・PCのデータを間違って削除したので復元したい ・パスワードを入れてもシステムにログインできない | ・システムの操作手順を確認したい ・エラーが出たので直し方を知りたい ・システムが固まったのですぐに直してほしい |



社内ヘルプデスクは社内SEが兼任している会社も多いわ。
ヘルプデスクの平均在籍年数
ヘルプデスクの平均在籍年数は3年~5年と比較的短い傾向があります。
中には10年以上在籍する人もいますが、多くのヘルプデスクはキャリアアップや転職を考えるため、在籍年数が短くなりやすいです。



業界の中でもヘルプデスクは定着率が低め。ネガティブイメージで見られてしまう理由をこれから紹介していくよ。
ヘルプデスクが底辺と言われる理由 5選


①業務ストレスが大きい
ヘルプデスクは日常的にトラブルシューティングやクレーム対応がメインとなるため、常にストレスがかかります。
問題が解決しない限り業務が終わらないため、その分精神的なプレッシャーが大きくなります。
特に顧客からの厳しいフィードバックや感情的なやり取りが続いた時は、過剰なストレスがのしかかります。
②エンジニアなのか分からない
ヘルプデスクはトラブルシューティングやサポートが中心で、開発や設計など高度な技術力が求められる業務とは異なります。
「サポートエンジニア」や「テクニカルサポート」とも呼ばれ、エンジニアの補助的な立ち位置となるため、ITスキルを持っていても職場内では弱い立場になりやすいのが現実です。



プログラミングが得意でない人や経験が浅い人がヘルプデスクに配属されやすいのも、底辺と言われる理由のひとつなんだ。
③評価の低さ
ヘルプデスクは他のIT職種に比べてサービス的な要素が強いため、専門性が低く見られがちです。
対応マニュアルがある程度決まっており専門スキルを必要とされない分、社内評価が低くなる傾向にあります。
このようなIT職種の序列によって、自己肯定感を失ってしまうことも多いです。
④給与の低さ
社内評価が低い分、報酬もそれに伴って低くなる傾向にあります。


他のIT職種と比較すると、ヘルプデスクの平均年収は345万円で21職種中一番低くなっています。
憧れのIT業界に飛び込むことができたものの、年収が上がらず期待を裏切られたと感じる人も少なくありません。



ストレスが溜まりやすいうえに収入も低いとなると、絶望的な気持ちになるのも無理はないわ…。
⑤キャリアパスの不透明さ
ヘルプデスクは広く浅く問題を解決するため、専門スキルが身につきにくい傾向があります。
そのためキャリアアップは難しいと感じる人が多く、将来的な展望が見えにくいという問題があります。
専門性の高いIT職種に転職するためには、新たなスキルの習得や資格取得が必要となる場合が多いです。



なんか未来が見えなくなってきた…。ヘルプデスクってやっぱ底辺なのかな?



開発や設計に携わりたい人には少し遠回りに見えるかもしれないけど、決して無駄な経験にはならないから安心して!
ヘルプデスクとして働くメリット


マイナスイメージの多いヘルプデスクですが、この仕事だからこそ味わえるやりがいもあります。
幅広い基礎知識が身につく
ヘルプデスクはフレキシブルな対応が求められる分、IT製品やネットワークに関する幅広い知識が身につきます。
プログラミング中心の職種では得られない知見も多いため、有意義な学びとなるでしょう。
また、特定の分野に特化した経験を積むことで、他のエンジニアに引けを取らない高度な知識レベルに到達することもできます。
問題解決力が身につく
トラブルの原因が何かを見極め、解決へ向けて行動できるスキルが身につきます。
また、よりスピーディーに解決するための迅速な判断能力も同時に養われます。



問題解決能力は全てのエンジニアに不可欠だから、ステップアップする際にも有利になるわ。
コミュニケーションスキルが身につく
ITリテラシーのあるなしに関係なく、どんな相手にも対応しなければならないため、コミュニケーション力が高まります。
焦っていたり、困り果てた方からの問い合わせも多く、相手の気持ちに寄り添った丁寧な対応も身につきます。
サービスや営業の経験がある人は、存分にスキルを発揮できる仕事です。



近年はコミュニケーションスキル重視のエンジニア選考が増えているから、転職の際は強みとしてアピールできるよ!
感謝の言葉をかけてもらえる
無事に問題解決できた時には、直接「ありがとう」「助かりました」といった言葉をかけてもらうことが多いです。
ひたすらパソコンに向き合うエンジニア職種では体験できないやりがいが実感できます。
また、社内ヘルプデスクなら、実績を重ねることで『社内で頼れる人』というポジションになれる可能性もあります。
ヘルプデスクに将来性はある?


〇 業務効率化で負担が減っていく
ナレッジ共有やマニュアル化、ITツールの導入が進むため、ヘルプデスクの業務効率化が今後加速していきます。
それに伴い、精神的負担や対応スキルの違いによる業務配分の偏りといった課題が解消されていきます。
ロジカルなフローに変わる分、対人ストレスを感じやすい人も適応しやすくなるでしょう。
✕ 将来AIにとって代わられる可能性が高い
近年のデジタルシフト化により、しばらくはヘルプデスクの需要は維持される見通しですが、将来的にAIにとって代わられる可能性が高いです。
すでに多くの企業がAIを活用したチャットボットや自動応答システムを導入。これにより人間の介入が不要になるケースが増加しています。
ある大手企業ではAIの活用で問い合わせ対応の約60%を自動化でき、人的リソース削減に成功したというデータもあります。



ヘルプデスクは直接利益につながらないから、人件費が削られやすいの。AI活用が増えていくのも仕方がないわね。
◎ キャリアアップに有利
ヘルプデスクは問題解決能力やコミュニケーションスキルを養えるため、キャリアアップに有利になりやすいです。
協調性に自信がないエンジニアが目立つ中で、どんなシチュエーションにも適応できるヘルプデスク経験者のキャリアの幅は増えていくでしょう。



ただし、必要なスキルを補う努力は必要だよ。
ヘルプデスクにおすすめのIT職種


ヘルプデスクからのキャリアアップにおすすめの職種はこちらです。
✅社内SE
✅プログラマー
✅システムエンジニア
✅サーバーエンジニア
✅ネットワークエンジニア
社内SE
社内のシステム開発・運用や、従業員からのITに関する問い合わせに対応するのが社内SEの仕事です。
業務領域が幅広いですが、ヘルプデスクを兼務している社内SEも少なくないため順応しやすい職種といえます。
プログラマー
プログラム言語を用いたソフトウェア開発やシステム構築を担当します。
ヘルプデスクとは対照的なポジションとなりますが、プログラミングスキルを磨くことで将来上流職種にチャレンジしやすくなります。
システムエンジニア
一定レベルのプログラミングスキルがある方には、システム開発の上流工程を担うSEをおすすめします。
コミュニケーション能力や問題解決力など、ヘルプデスクで養ったスキルが求められるため、転職に有利になる可能性があります。
サーバーエンジニア
インフラエンジニアに分類され、主にインターネットやLANなどに関するサーバーの設計・開発・構築を行います。
社内ヘルプデスクはサーバー不具合の対応に慣れているため、知識を活かせる領域です。
ネットワークエンジニア
サーバーエンジニアと同様にインフラエンジニアに分類されますが、通信ネットワークに特化したエンジニアです。
クライアントの要望をヒアリングしながら、必要なネットワーク環境を構築していきます。
IT機器のトラブル対応のスキルが活かせるため、ヘルプデスク経験がある方は活躍できます。
キャリアアップにおすすめの転職エージェント 3つ



ヘルプデスクから他のIT職種へのステップアップを考えている人におすすめの転職エージェントを厳選したよ。
おすすめエージェント① マイナビエージェント


利用者数 | 累計801万人 |
公開求人数 | 6万4296件 |
非公開求人数 | 1万8014件 |
特徴 | 全業界・全職種をカバー(IT・Webエンジニア約6割) 20代や第二新卒など若年層の転職に強い |
サポート内容 | 第三者視点から求職者の強みや価値観を分析し、最適なマッチングを行う。 応募~内定までトータルサポート。 |
対応エリア | 全国(札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・京都・福岡) |
関連サービス | マイナビスカウティング |
キャリアアドバイザーの丁寧なサポートが評判
全国に拠点があるため、地方転職にも有利
マイナビエージェントは言わずと知れた国内最大級の転職エージェントで、IT業界求人が約6割と充実しています。
採用支援実績50年以上のノウハウに基づく細やかなサポートが特徴です。
20代〜30代半ばのキャリアアドバイザー方が多く、社会人経験が浅い人でも気軽に相談できる点がポイント。



IT転職を考えているなら、登録しておいて損はないエージェントよ♪
全業界・職種をカバーしている分、ITジャンル専門のアドバイザーは多くない。
おすすめエージェント② レバテックキャリア


登録者数 | 45万人以上(レバテック全体) |
公開求人数 | 2万6000件以上 |
取引企業数 | 1万社以上 |
特徴 | IT業界・エンジニアに特化 約50職種、90スキルで検索可能 |
サポート内容 | 求人紹介/キャリア相談/専門アドバイザーによる職務経歴書の添削/模擬面接/年収交渉/入社日調整/アドバイザーとLINE可/スキルシミュレーション機能 |
対象者 | IT業界経験者 |
対応エリア | 東京・名古屋・大阪・福岡 |
関連サービス | レバテッククリエイター、レバテックフリーランス |
好条件求人が多く、3人に2人が年収70万円アップ
レバテックキャリアはIT・Web業界のエンジニア・クリエイター専門転職エージェントで、業界経験者を対象としています。
年1万件以上の企業訪問による情報収集で、各企業のリアルな現状や対策について具体的にアドバイスしてくれます。
希望する企業や職種に合わせて、「Web開発」「SIer」「インフラエンジニア」などの知識を有する専任アドバイザーがサポートしてくれるのも特長です。



希望企業への転職成功率は96%とかなり高め。必要なスキルを的確にアドバイスしてくれるから、これまでの経験値に自信がない人にもおすすめだよ。



着実にステップアップしたい人には心強い存在だね!
・東京・名古屋・大阪・福岡エリア以外の求人数が少ない。
・経験、スキル不足の場合、求人紹介されにくいという口コミも。
おすすめエージェント③ ギークリー


登録者数 | 9万人以上(転職支援実績1万5000件以上) |
求人総数 | 3万4000件以上 |
非公開求人 | 8000件以上 |
取引企業数 | 3600社以上 |
特徴 | IT・WEB・ゲーム業界に特化 転職先での職場定着率97% |
サポート内容 | キャリアアドバイザーの無料カウンセリング/求人紹介/書類作成・添削/面接対策/内定後の年収交渉 |
対象者 | IT業界経験者、未経験者 |
対応エリア | 関東・近畿中心(東京・神奈川・千葉・埼玉・大阪・京都・兵庫・滋賀・奈良・和歌山) |
内定まで平均1ヶ月と早い(他は約2カ月ほど)
ギークリーはIT・Web・ゲーム業界特化の転職エージェントで、業界経験者向けの求人をメインとしています。
職種別の専任アドバイザーが入社前に細かな条件まで交渉してくれるため満足度が高く、転職後のミスマッチが起こりにくいのが特長です。
また、アドバイザーの対応が迅速であることから企業の選考もスムーズで、内定まで平均1ヵ月と短い期間で転職活動を終えられる点も特長と言えるでしょう。



「転職後いかに活躍できるか」という視点でサポートしてくれるんだ。自分が納得できる転職がしたい人はギークリーがオススメだよ。
・関東・近畿エリア以外の求人数が少ない。
・大手企業の求人が比較的少ない。
【まとめ】ヘルプデスクは底辺ではない
ヘルプデスクは精神的ストレスがかかりやすい、給与が上がりにくいなどのデメリットが先行しがちです。
しかし、コミュニケーション能力や網羅的な知識といった他のエンジニア職種にはないスキルを磨くことができ、将来のキャリアアップに非常に有効な職業です。
「この仕事を通してどんな自分に成長したいか」「どんなエンジニアになりたいか」をしっかり定めて日々の業務に取り組むことで、あなたの描いた将来像に近づけるでしょう。

